先日仕事の関係で日本国憲法前文第2段落を書面にすべて引用しました。「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」
理想主義的といえば理想主義的で現実の国際社会は必ずしも憲法が想定した国際社会ではなく弱肉強食が横行する帝国主義的な状況にあることは百も承知ですが、戦後の焼け跡で新たな日本を新たな世界秩序をつくろうとした当時の日本人の叫びが聞こえるような文言だと思います。
特に、「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ平和のうちに生存する権利を有することを確認する」との宣言は全世界の人々が共感される力強く美しい言葉かと思います。
パワーゲームにあけくれるだけでなく、日本の政治家にも少しはこのような憲法を持つ国のリーダーとして理想を語ってもらいたいものです。